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日本版スチュワードシップ・コードへの対応方針


平成26年9月26日


  • 私たちスパークス・アセット・マネジメントは創業以来、「マクロはミクロの集積である。」との一貫した投資哲学に基づき、投資先企業の経営者との対話を中心とする徹底したボトムアップ・アプローチに基づく投資活動に務めて参りました。こうした活動こそが、投資先企業の持続的成長を促し、かつ受益者の中長期的な投資リターンの増大に資するものとの私たちの信念は、日本版スチュワードシップ・コードの基本理念と全く合致するものであり、これを積極的に受け入れ、その諸原則に対する私どもの対応方針を下記の通りに公表します。
  • なお、私たちが運用する投資戦略の大半は下記の方針に基づいて活動致しますが、クオンツモデル等に基づく運用や一部の投資戦略においては、公表された情報だけをもって投資判断を行い、投資先企業との「目的を持った対話」(エンゲージメント)等を行わない場合があります。また、投資先企業との「目的を持った対話」を行うタイミングや、対話における私どもからの働きかけの度合いの程度などは、投資戦略や投資先企業の状況等に応じて差異があります。

原則1

  • 私たちスパークス・アセット・マネジメントは創業以来、「マクロはミクロの集積である。」との一貫した投資哲学に基づき、徹底したボトムアップ・アプローチから産み出される投資インテリジェンスの提供と革新的な投資手法の開発に努めております。
  • 私たちのボトムアップ・アプローチは、公開情報による調査を踏まえた上で直接の企業訪問や経営者との対話等を重ね、投資先企業(投資先としての候補段階にある企業を含みます)の現状と経営課題、更には中長期的なビジネス展開についての理解に務めます。そして、投資先企業において企業価値の向上に向けての合理的な施策が実践された場合には、それを株価のカタリストと捉えて当該企業に対する投資を実践することで、経営者の企業価値向上に対する積極的な取組みを後押ししてきたと自負しております。
  • 私たちは、創業以来取組んできたボトムアップ・アプローチが、投資先企業の価値向上に貢献すると共に、受益者にとっての中長期での投資リターン増大にも結び付くと確信しております。私たちにとってスチュワードシップ責任を適切に果たすための基本方針は、ボトムアップ・アプローチの更なる強化と質的向上に他なりません。

原則2

  • 私たちは、銀行・証券会社・保険会社のみならず、どの様な企業グループにも属さない独立系の運用会社であると同時に投資運用業を主たる事業とする本邦初の上場会社として、市場から高い信頼を受けるに足る行動規範の確立に努めております。受益者の皆さんとの利益相反が生じる恐れのある投資活動は、これを未然に禁止する事を原則としています。又、第一種金融商品取引業を併営している点にも留意し、管理すべき利益相反取引の類型や管理の方法を社内規程に定め、その概要(注)を当社HP上に公表しております。
  • (注) 「利益相反管理方針概要」(リンク先:  http://www.sparx.co.jp/profit.html  )

原則3

  • 私たちは、ボトムアップ・アプローチに基づいて投資を実行した企業に対して、公開情報の検証のみならず、企業訪問や経営者との直接の対話を継続して実行し、様々なステークホルダーとの関係を含むビジネス環境の変化に応じて、適切な経営戦略が採用されているか、企業組織も十全に機能しているか等の状況につき、中長期的な企業価値の向上の観点からの把握に務めます。
  • 私たちは、投資先企業の状況の把握に当たり、ROE等の財務上の指標だけに関心を払うものではありません。顧客、従業員、仕入先や取引先、或いは地域社会も含む当該企業にとっての全てのステークホルダーとの関係が、当該企業の中長期的な成長を支援するものであるかについても、強い関心を払います。

原則4

  • 私たちは、創業以来、数多の経営者との直接の面談と対話を重ね、その活動により財務計数等の公開情報以上の知見を得られた事により、優れた投資成果を達成してきたと自負しております。こうした知見と経験に照らせば、企業価値の持続的な成長の可能性を検証する最も有効な手段が、投資先企業の経営者等との相互信頼に基づいた対話であると考えています。そして、投資先企業との相互信頼は、私どもの日常的かつ継続的な調査活動と建設的な意見表明に対し、企業及び経営者側の能動的な姿勢が対応する事によってのみ産まれるものであり、今後もボトムアップ・アプローチへの取り組みを更に強化し、「目的を持った対話」が可能な企業への投資を拡大して参ります。対話を通して、投資先企業の経営課題が解決され企業価値の向上が見込まれると評価し得る場合には、当該企業への投資を拡大する事で、経営方針への支持を表明しますし、対話を通しても持続的な成長を阻害する事が明確な経営戦略が採用された場合には、当該企業への投資を終了することで、受益者の利益を守ります。又、一部の投資戦略においては議案の提出など株主権の行使意向も含め、経営者に強い働きかけを行う場合もあります。
  • 私たちと投資先企業との対話においては、相互信頼に基づき、未公表の重要事実を含む情報の授受を行わない事を予め合意する事を原則としております。企業価値向上に資するために、より踏み込んだ対話が必要となり、未公表の重要事実を知る事となった場合には、社内規程に基づき、直ちに当該情報を登録・管理し、必要な取引規制等の措置を発動するなど適正に対処します。

原則5

    • 私たちは、ボトムアップ・アプローチを通じ、対象企業の経営方針、成長性、ビジネスモデル、コーポレートガバナンス等を調査、理解のうえ、投資を実行しております。議決権行使においては、各議案が中長期における企業価値向上に資するか否かを判断基準としております。議案の類型毎に行使ガイドラインと運営プロセスを社内規則で定めており、その基本方針(注)は、当社HP上に公表しております。
    • (注)「議決権行使方針」(リンク先:  http://www.sparx.co.jp/vote.html  )

    原則6

    • 私たちのボトムアップ・アプローチに基づく調査及び投資活動全体がスチュワードシップ責任の履行と表裏一体でありますから、運用報告書、各種セミナー、当社ホームページ等を通して調査及び投資活動に係る報告の充実に努めて参ります。なお、議決権行使の結果については、当社HPで毎年報告しております。

    原則7

    • 私たちが投資先企業の事業への理解を深め、経営者等との対話により認識の共有をはかるためには、私ども自身が十分な知識と経験、高い分析能力を有している必要があります。そのためには、創業来の一貫したボトムアップ・アプローチに基づく調査・投資活動の基本精神と活動規範を組織に徹底させ、また蓄積された知識や経験を発展的かつ組織的に活用する必要があり、私どものトップ自らが先頭に立って、スタッフの育成と指導に当ってまいりました。投資先企業が私たちとの対話を有意義なものと認めて頂くには、株主の視点だけではなく、経営者・従業員・顧客・仕入先・取引先・地域社会などの当該企業に係る全てのステークホルダーの視点も含めたトータルな価値創造の観点から企業分析を行う能力を身に付ける必要があると認識し、トップと共に組織全体が日々の研鑽に努めております。
    • 投資会社としての私たちは、「スチュワードシップ責任」の真の意味を常に組織全体が問い続け、共有し、投資先企業の永続的な価値創造の実現に向けて、他のステークホルダーの協力を得ながら、主要なステークホルダーである株主として主導的な役割を果たして参ります。

    以上

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